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「新型コロナウイルスの影響による初の路線価補正」

令和3年3月29日掲載

国税庁は、毎年7月1日にその年の路線価を公表していますが、令和2年度は新型コロナウイルス感染症の影響を考慮して、1月1日時点と比べ地価が20%超下落し、路線価が地価を上回る状況になれば路線価の補正を検討することとされていました。

令和3年1月26日、国税庁は大阪市内の繁華街3ヶ所を対象に、令和2年分の路線価について減額補正をすることを公表しました。大規模災害を除く路線価の減額補正は1955年の制度開始以来初めてとのことです。

 

今回はこの内容についてご説明いたします。

 

 

 

1. 路線価とは

   

路線価は、道路に面した土地の価格のことで、土地を譲り受けたときにどのくらい相続税・贈与税がかかるかを計算するための指標です。路線価の評価時点は毎年1月1日で、地価公示価格、売買実例価額、不動産鑑定士等による不動産鑑定評価等を考慮して計算され、毎年7月1日に公表されています。その価格は、毎年4月に公表される地価公示価格の8割程度が基準となっています。

 

2.改正の経緯

   

今回、大阪市の繁華街について減額補正をすることとなった経緯は、新型コロナウィルスの影響により外国人観光客が減少し、令和2年9月末時点の地価が20%超下落したためです。具体的な地域は、「心斎橋2丁目」「宗右衛門町」「道頓堀1丁目」の3ヶ所で、それぞれ約23%地価が減少し、路線価が地価を上回ったため、補正されることになりました。

 

 

 

3. 減額時期と補正率

 

補正されるのは令和2年7月から9月の間の相続・贈与時に使う路線価で、地価変動補正率は0.96%です。

  

補正後の路線価=路線価(令和2年1月1日時点)×地価変動補正率

   

令和2年1月から6月までの相続・贈与については補正率の適用はできません。

 

4.今後の補正対象地域

   

今回補正の対象とならなかった地域でも、地価の下落により補正の対象となる場合もあります。10月から12月分については4月に公表される予定で、今回よりも補正対象地域が増えることが見込まれます。

 

   

また、10月から12月の贈与について、4月から2か月間(6月まで)は、税務署に申請することで贈与税の申告納付期限の延長を受けることが可能です。補正の公表前に10月から12月の贈与税の申告をしていた場合でも、後日路線価補正が適用されることとなった場合には更正の請求が可能です。

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