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令和3年度税制改正大綱(法人課税)~経営資源集約化税制~

令和3年3月8日号  

前回2月7日号では所得拡大促進税制の改正内容についてお届けさせて頂きました。今回は中小企業向けの改正で注目されている経営資源集約化税制をご紹介させて頂きます。

特に注目すべきは、M&A実施後のリスクに備えた準備金制度になります。

 

 

1. 制度の概要

中小企業経営強化税制にD類型を新設。中小企業経営資源集約化税制は、認定を受けた経営力向上計画に基づくM&Aを行った場合に (1)準備金制度 の適用を認めたものです(下図参照)、また、M&A後の積極投資や雇用確保を促す観点から (2)中小企業経営強化税制 と (3)所得拡大促進税制の“上乗せ措置” の適用を容易にするなどの措置も講じられています。

 

2. ポイントとして

①中小企業経営強化税制の新たな類型(D類型)の適用が可能となります

②計画認定は1度でOKとなっています

 

①は、M&Aの効果を高める設備として新たに追加される「経営資源集約化設備(D類型)」の適用を可能としています。修正ROA又は有形固定資産回転率が一定以上上昇する経営力向上計画を実施するために必要不可欠な設備とされており、「自社と取得した技術を組み合わせた新製品を製造する設備投資」や「原材料の仕入れ・製品販売に係る共通システムの導入」等の例が想定されています。

②は、中小企業経営資源集約化税制における上記 (1)~(3)の3つの税制措置 が、いずれも経営力向上計画の認定が前提となっていることを踏まえたものとなっており、それぞれ計画認定を受ける必要はなく、1度の認定で全ての税制措置の適用が可能となります。

一方、各税制措置の他の適用要件は、通常通り満たすことが必要となっています。例えば、所得拡大促進税制については、「経営力向上要件」により“上乗せ措置”を適用するケースが対象となり、次の要件を満たすことが必要となりますが、(b)は今回の措置により改めて計画認定を受ける必要がありません。他方、(a)(c)は通常通り要件を満たすことが必要となっています。

 

(a) 雇用者給与等支給額 の対前年比の増加割合が2.5%以上

(b) 中小企業等経営強化法に基づく経営力向上計画の認定を受けている

(c) 経営力向上が確実になされている ※1

※1 適用年度終了後、経営力向上報告書を作成し、経産省に提出することが必要

 

 

※ 経産省「令和3年度(2021年度)経済産業関係 税制改正について」より一部抜粋

 

3.適用時期

中小企業等経営強化法の改正法の施行の日から令和6年3月 31日までの間に中小企業等経営強化法の経営力向上計画(経営資源集約化措置(仮称)が記載されたものに限られます)の認定を受けた株式等に対して適用されます。

 

(税理士 青山 修久)

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