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所得税
「令和3年度税制改正大綱(個人所得課税)」

(令和3年1月11日号)

令和2年12月10日、政府与党は令和3年度の税制改正大綱を公表しました。

今年度の特徴として、新型コロナウィルスの影響による企業や個人の負担を軽減するとともに、ポストコロナ時代に向けて、経済構造の転換・好循環を促進することに重点が置かれています。

個人所得課税の改正案の主な内容としては、(1)住宅ローン控除の特例措置、(2)退職所得課税の適正化、(3)同族会社が発行した社債の利子等への課税の適正化が挙げられます。

大綱の概要は、以下のとおりです。

 

(1)住宅ローン控除の特例措置

① 住宅の取得等で特別特例取得に該当するものをした個人が、その特別特例取得をした家屋を令和3年1月1日から令和4年12月31日までの間にその者の居住の用に供した場合には、住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除及び当該控除の控除期間の3年間延長の特例を適用できることとする。

(注)上記の「特別特例取得」とは、その対価の額又は費用の額に含まれる消費税等の税率が10%である場合の住宅の取得等で、次に掲げる区分に応じそれぞれ次に定める期間内にその契約が締結されているものをいう。

イ 居住用家屋の新築 令和2年10月1日から令和3年9月30日までの期間

ロ 居住用家屋で建築後使用されたことのないもの若しくは既存住宅の取得又はその者の居住の用に供する家屋の増改築等 令和2年12月1日から令和3年11月30日までの期間

② 上記①の住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除の特例は、個人が取得等をした床面積が40㎡以上50㎡未満である住宅の用に供する家屋についても適用できることとする。ただし、床面積が40㎡以上50㎡未満である住宅の用に供する家屋に係る上記①の住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除の特例は、その者の13年間の控除期間のうち、その年分の所得税に係る合計所得金額が1,000万円を超える年については、適用しない。

(注1)上記①及び②について、その他の要件等は、現行の住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除と同様とする。

(注2)上記①及び②について、認定住宅の新築等に係る住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除の特例及び東日本大震災の被災者等に係る住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除の控除額に係る特例についても同様の措置を講ずる。

③ 要耐震改修住宅の取得をして耐震改修をした場合の特例、年末調整に係る住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除その他の措置について、所要の措置を講ずる。

(2)退職所得課税の適正化

① その年中の退職手当等のうち、退職手当等の支払者の下での勤続年数が5年以下である者が当該退職手当等の支払者から当該勤続年数に対応するものとして支払を受けるものであって、特定役員退職手当等に該当しないもの(以下「短期退職手当等」という。)に係る退職所得の金額の計算につき、短期退職手当等の収入金額から退職所得控除額を控除した残額のうち 300万円を超える部分については、退職所得の金額の計算上2分の1とする措置を適用しないこととする。

 

② 上記①の見直しに伴い、短期退職手当等と短期退職手当等以外の退職手当等がある場合の退職所得の金額の計算方法、退職手当等に係る源泉徴収税額の計算方法及び退職所得の源泉徴収票の記載事項等について所要の措置を講ずる。

(注)上記の改正は、令和4年分以後の所得税について適用する。

 

(3)同族会社が発行した社債の利子等への課税の適正化

同族会社が発行した社債の利子で、その同族会社の判定の基礎となる株主である法人と特殊の関係のある個人及びその親族等が支払を受けるものを、総合課税の対象とする。

また、当該個人及びその親族等が支払を受けるその同族会社が発行した社債の償還金についても、総合課税の対象とする。

(注1)上記の「法人と特殊の関係のある個人」とは、法人との間に発行済株式等の50%超の保有関係がある個人等をいう。

(注2)上記の改正は、令和3年4月1日以後に支払を受けるべき社債の利子及び償還金について適用する。

 

(税務コンサルタント 棚村 亮介)

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