税務調査の入る確率と特徴
税務調査ってどのような会社、人に入るのでしょうか?
その前に、税務調査を実施する会社の数、個人の申告者の数に対する、全会社数や個人の割合がどの位だと思いますか?

実は10%も無いんです。
そうなんです。10社に1社、10人に1人程度も税務調査って入らないんです!
ちょっとは安心しましたか?

国税局で働く人の数はここ数年間でほとんど増えていないのです。
それに対して会社の数は増えている。
なので、調査に入る割合(“接触率”と呼びます)はなかなか上がらなくて、
現場の調査官はこの接触率を上げるために、日々奮闘しているのが現実なのです。

どのような場合に税務調査が入るのか
ほとんどは黒字の会社、個人に調査は入ります。赤字の会社や個人へ調査に入っても、追加で税金をとることは容易ではありません。
黒字の会社や個人であれば、見つけ次第税金が取れるということになります。
税務署の方は絶対に否定しますが、調査に入って税金が1円も取れないというのは成績が上がらないことを意味するため、ちょっと恥ずかしいし、昇給昇進にも多少響くことになるからです。

かといって、赤字の会社や個人に絶対に入らないかというとそうではありません。以前私のクライアントで、2,000万円以上の赤字会社がありました。
そこに税務調査が入ったのです。どのようなケースが考えられるか?その場合には、明らかに研修のためでした。

新人調査官が勉強のために単独で調査に来ることがあるのですが、この時もまさしく勉強中で、単独での調査が2回目という20代前半の男性でした。私は当然優しく教えながら調査の立会をしたものです。
ただしここで注意をしなければならないのは、赤字なのに複数で調査に来るケースや、上席(係長相当)が単独でくるケースは、
事前に何らかの情報をつかんで乗り込むこともあり得るので注意が必要です。

税務調査に入る頻度はどうなっているのでしょうか?
よく3年に一度、5年に一度なんて世間では言われていますが、最近では先ほどの接触率を上げるために、頻度は確実に落ちています。
多くても5年程度に一度というのが最近多く見受けられます。
これは不思議な現象なのですが、ずっと黒字を出し続けている会社であっても10年くらい調査に来ていないケースもあります。
どんな業種業界がよく入るのでしょうか?
税務調査に入る頻度の多い業種はここ数年間ずっと変わりません。

1位:風俗、クラブ、バー
2位:パチンコなどの娯楽産業
3位:産業廃棄物処理業

 

しかも、徴収税額も同様に上位ですね・・・皆さんも何となくイメージが湧くかと思います。

業種業界に関係なく税務調査に入る確率を下げる方法はあるのでしょうか?
実はあるんです。それは、“ランク付け”です!
昔はかなり厳密に分かれていたのですが、最近はその基準も曖昧にはなってきました。
しかし、接触率を上げ効率よく税金を徴収しようと思ったら、取れそうなところから行くべきと考えるのが人の子です。
なので、このランクというものが存在するのです。では各々見ていきましょう!
Aランク
 

Aランクの優良法人というのは、毎年億単位の税金を納めて、きちんとした帳簿を備えている会社、法人会にも加盟しており、税務署から見るとありがたい存在なのです。

このような会社の税務調査は、概ね5年~8年に調査は入りますが、“表敬訪問”と言って、非常に優しい調査です。
基本、何も変なことはしていないだろうという目線で来ますので、アットホームな調査となります。昔は表彰式までやっていたほどなんです。

Aランクに該当する会社は、全体数の5%未満というごく少数となります。

Bランク
  Bランクの準優良法人は、Aランクほどではないのですが、それに準じるほど毎年すばらしい営業成績を残され、納税している会社を指します。

概ね5年程度に一度調査に入りますが、この調査も比較的優しい調査となります。
このBランクの仲間入りをすることが、ストレスにならない税務調査ということになってきます。

Bランクに該当する会社は、全体数の10%未満です。

Cランク
  Cランクは、ほとんどの会社はここに該当すると思ってください。(もちろん、スタートもここになります。)

なので、まずはDランクというレッテルを張られないことが肝要です。
従って初めての税務調査での対応力で決まると言っても過言ではありません。

税理士はよくよく選ばないと、あとで後悔することになります。
かといって、あまりにも節税対策もしないで真っ白な?処理しかしない、何も提案もしないという税理士もいかがなものかとは思いますが、
逆にイケイケドンドンの真っ黒い処理を勧めてくる税理士はもっと怖いですが・・・。

Dランク
  Dランクの準不良法人は、もともとはCランクという普通の会社だったのですが、税務調査時にかなり黒に近いグレーな処理を行っていたり、税務調査に非協力的だったりと、
調査官から反感を買った場合にランク付けをされたケースです。

ここに該当してしまうと、3年程度に一度は税務調査に入られ、しかも“何か変なことをしているな”という目線で見られるので、非常にやりづらい調査となります。

Dランクに該当する会社は、全体数の10%程度存在します。

Eランク
  Eランクはというと最悪です。
ここにランクされたら、ほぼ毎年か隔年ごとに調査に来ます。

しかも、Dランクの比ではないほど、徹底的に見られます。
信用がほぼゼロに等しいので、何でもおかしいという目線で見てくるので、調査対応は非常に厳しいものとなります。

Eランクに該当する会社は、全体数の5%程度存在します。


税務調査の6つの基本項目