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約40年ぶりの民法改正!相続が変わります!

投稿日: カテゴリー 税務・労務トピックス

3月13日、民法の相続法の改正法案が国会に提出されました。民法における相続法の改正は昭和55年が最後で38年ぶりとなります。

今回は、この内容についてご説明します。

 

1.改正案の主な内容

(1)「配偶者居住権」の創設

①現行:遺産分割でもめるなど自宅を換金せざるを得なくなった場合は、配偶者が自宅に引き続き居住できないことがあります。また、配偶者が自宅を相続した場合、その評価額が高額になり、他の相続財産を十分に取得できないという問題がありました。

 

②改正案:「配偶者居住権」を創設しました。

「配偶者居住権」とは、配偶者が自宅に住み続けることができる権利をいいます。この「配偶者居住権」は、原則として売買はできず、配偶者が死亡するまで存続します。

また、この「配偶者居住権」の評価は配偶者の平均余命などを基に算定され、配偶者が高齢であるほど安くなります。

 

③具体例:相続人・・・妻と子

相続財産は自宅(2,000万)と預貯金(3,000万)の場合 妻と子の相続分=1:1

 

★現 行

妻の相続分:自宅2,000万、預貯金500万

子の相続分:預貯金2,500万

 

★改正案

妻の相続分:配偶者居住権(1,000万)、預貯金1,500万

子の相続分:自宅の負担付所有権(1,000万)、預貯金1,500万

 

 

(2)配偶者へ贈与した自宅を遺産分割の対象外に

①現 行:配偶者に生前贈与しても、原則相続財産の先渡し(特別受益)とされ、配偶者が最終的に相続する財産は、結果的に生前贈与がなかったものと同じ結果になっていました。

 

②改正案:婚姻期間が20年以上の夫婦が、居住用不動産を贈与した場合、原則     相続財産には含めません。よって、配偶者はより多くの財産を取得できます。

 

③具体例:相続人・・・妻と子

相続財産は自宅(持ち分1/2)2,000万と預貯金6,000万                         合計8,000万

妻に対する生前贈与(自宅持ち分1/2)2,000万

妻と子の相続分=1:1

 

★現 行

【生前贈与分も相続財産とみなされる】

相続財産8,000万+2,000万=1億

1億×1/2-2,000万(生前贈与分)=3,000万

配偶者の最終取得財産 3,000万+2,000万=5,000万

 

★改正案

【生前贈与分は相続財産に含めない】

相続財産8,000万×1/2=4,000万

配偶者の最終取得財産 4,000万+2,000万=6,000万

 

 

(3)介護等被相続人への貢献を評価

①現 行:相続人以外の者(例えば長男の妻など)は、被相続人の介護を尽くしても、相続財産を取得できませんでした。

 

②改正案:相続開始後、相続人に対して金銭を請求することができ、介護等の貢献に報いることができるようになります。

 

 

(4)預貯金の仮払い制度

①現 行:遺産分割が終わるまで、相続人単独での払い戻しができませんでした。

 

②改正案:家庭裁判所の判断で単独での払い戻しが認められるようになります。

 

 

(5)自筆証書遺言の見直し

①現 行:財産目録まですべて手書きする必要がありました。

 

②改正案:財産目録については、署名押印すればパソコンで作成が可能になります。

 

 

今回の改正案は、高齢化社会への対応を目的としたもので、今国会で成立すれば、2022年春にも施行される予定です。

 

 

(税理士 本田 佳世)