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資金調達と信用格付けについて ~金融機関との取引を有利にするためには~

投稿日: カテゴリー 税務トピックス

銀行との関係は事業を進める上で特に重要なものです。取引を行う際、とくに融資を受ける際には審査が必ず必要となります。

銀行の審査担当者は、どのようなところを見て審査評価を行っているのでしょうか?

会社のどんなところを見て評価しているのか、今回は、銀行が融資を決定する際、一つの基準となる「信用格付け」について説明したいと思います。

そもそも信用格付とは

銀行が会社に対して格付を行う理由は、融資貸出先に対して、適切な貸倒引当金を積むためです。

銀行は各会社に対して、6つの債務者区分を設けて格付を行っています。

「正常先」

「要注意先(要注意先)」

「要注意先(要管理先)」

「破綻懸念先」

「実質破綻先」

「破綻先」

の6つです。そして、この格付によって銀行の「融資額」や「金利」が決まっています。

ちなみにですが、「破綻懸念先※」以下に格付けをされた場合、重大な影響を及ぼす事になります。その場合ですが、運転資金を調達する事は困難になり、実質的には資金調達能力がなくなります。

通常の営業活動に必要な運転資金・設備資金を自己資金で賄わなくてはならないからです。

 破綻懸念先とは

現状、経営破綻の状況にはないが、経営難の状態にあり、経営改善計画等の進歩状況が芳しくなく、今後、経営破綻に陥る可能性が大きいと認められる債務者の事になります。 具体的には、今後約定どおりに返済が続いてもとても返せないほどの過大な借入金がある先。まず、利子負債(借入金)を営業利益+減価償却費で割って、債務返済年数を求めて下さい。この年数が10年以上であれば破綻懸念先。赤字で債務超過が到底解消できそうにない先も該当します。まず、債務超過額を当期利益で割って、債務超過解消期間を求めて下さい。この年数が3年以上であれば破綻懸念先になります。

また銀行の返済が、3か月を超えて延滞している先も該当するようです。

格付けの内容とは

銀行の格付は「定性評価」と「定量評価」の2つで決定しています。「定性評価」は、経営者の能力、業界の特性、従業員や自社の技術力など、数値では判断できない評価になります。ですので、銀行の担当者によっては多少評価が変わってくるといえます。

その一方「定量評価」は、決算書等の数値から判断される評価です。つまり、どの担当者や銀行で評価しても変わりはほとんどないと言えます。よくメガバンクは100%「定量評価」が基準で格付けが行われると言われています。ですので、その分融資の審査が厳しくなるようです。

 メガバンク以外は、90%「定量評価」+10%「定性評価」だとか、80%「定量評価」+20%「定性評価」といった銀行独自のルールがあるようです。

銀行独自のルールなので、格付けにも違いが出てくるのは当然と言えます。

  格付を上げるポイントとは

銀行独自のルールがあるといっても、どの銀行もかなりの割合で定量評価の比重をとっています。つまりは「決算書」で格付がほぼ決まってしまいます。言い換えると、融資の可否は、『決算書』の内容に左右されているということです。

 逆を言えば、決算書の内容が良ければ格付は上がり、融資にも大きくプラスになるということが言えます。

 銀行は定量評価を行う際にいくつかの項目で判断していますが、特に重視されている項目として、「自己資本比率」、「ギヤリング比率」、「自己資本額」、「債務償還年数」、「インタレスト・ガバレッジレシオ」、「償却前営業利益」があげられます。

(銀行は「定性評価」を行う際は、「実態」で決算書を評価しています。

ですので、粉飾決算や不良資産がある際は除外して評価しています)

自社の信用格付けを知り、銀行といいお付き合いをしていくことが重要ですね。

(税理士 青山 修久)