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ふるさと納税 ~寄付金額の目安は?~

投稿日: カテゴリー 税務・労務トピックス

今年も残すところ3ヶ月となりました。そろそろ皆様も自分の所得税・住民税が気になり始めているのではないでしょうか。今回はそのような皆様のために「ふるさと納税」をご紹介します。

平成20年度税制改正により個人住民税の寄付金控除制度の特例として「ふるさと納税」は導入されました。都道府県・市区町村へ寄付することで受けられる寄付金控除の一種ですが、その寄付金額に応じて個人住民税などの負担が軽減されていくことから、「納税」という表現が使用されています。平成27年度税制改正により、一定条件を満たせば確定申告が不要となり、また節税の効果も大きくなったため利用者が増加しています。その反面、制度としては非常に分かりにくく、場合によってはふるさと納税した分だけ損をしていることもあります。しっかりと制度と目安を理解しておくことで、そのメリットを最大限に活かしましょう。

1.制度の概要

(1)ふるさと納税とは

個人の方が都道府県や市区町村へ寄附をした場合に、本年中に支払った寄附金のうち2,000円を超える部分について、原則として所得税・個人住民税から全額を控除する制度です(一定の上限があります)。

(2)控除額の計算

ふるさと納税は、寄附金額に応じて所得税・個人住民税が減額される「寄附金控除」として税務上取り扱われます。

具体的には、①所得税、②住民税(基本分)、③住民税(特例分)の3つに分けて控除額を計算します。

図1

出典:総務省ふるさと納税ポータルサイト

①所得税:ふるさと納税を行った年の所得税から控除

(ふるさと納税額※ⅰ― 2,000円)×所得税率

※ⅰ 総所得金額等の40%が上限です。

②住民税(基本分):ふるさと納税を行った翌年の住民税から控除

(ふるさと納税額※ⅱ― 2,000円)×10%

※ⅱ 総所得金額等の30%が上限です。

③住民税(特例分):ふるさと納税を行った翌年の住民税から控除

(ふるさと納税額※ⅱ- 2,000円)×(100%-10%【基本分】-所得税率)

平成27年度税制改正により③の上限額が住民税・所得割額の20%へ引き上げられました(改正前:10%)。

2.ふるさと納税の目安

 ふるさと納税は個人の収入(所得)、家族構成などによってその限度額が計算されます。大まかな目安は下記の表のようになります。

222

3.計算例

(1)前提 ※復興税は考慮しておりません。

<家族>夫婦2名(妻は専業主婦)

<収入・控除>

給与年収1,000万円(給与所得780万円)

社会保険料150万円、配偶者控除・基礎控除各38万円(住民税各33万円)

ふるさと納税20.2万円 所得控除計246万円(住民税236万円)

課税所得534万円/税率20%(住民税544万円/税率10%)

住民税・所得割額54.4万円

(2)具体的な計算

①所得税 (20.2万円―2千円)×20%=4万円

②住民税 (20.2万円―2千円)×10%=2万円

③住民税(特例分)

(20.2,万円―2千円)×(100%―10%―20%)=14万円・・・A

 54.4万円×20%=10.88万円・・・B

A>B ∴ 10.88万円

①+②+③=16.88万円が控除可

20.2万円―16.88万円―2千円=3.12万円は払い過ぎ(損)

4.ふるさと納税を受けるための手続き

ふるさと納税(寄付金控除)を受けるためには、原則として、寄附をした年の翌年3月15日までに確定申告を行う必要があります。またその際には、寄附をした自治体が発行する寄附の証明書・受領書等が必要となります。

平成27年度税制改正により、確定申告の不要な給与所得者等がふるさと納税を行う場合、確定申告を行わなくてもふるさと納税(寄附金控除)が受けられる「ふるさと納税ワンストップ特例制度」が創設されました。特例の申請には自治体数が5団体以内で、ふるさと納税を行う際に各自治体に特例の適用に関する申請書等を提出する必要があります。どちらの場合も手続きが必要となりますのでご注意ください。

ふるさと納税など個人の税金のことでお悩みがあれば、是非弊社までご相談ください!

(税務コンサルタント 原 健良)