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株主総会の決議要件

投稿日: カテゴリー 税務・労務トピックス

株主総会の決議は、取締役会設置会社では、会社法又は定款により定められた事項のみを対象とし、その他の株式会社は、組織、運営、管理等の一切の事項につき決議することができます(会社法295条1項2項)。

その決議方法は、一般的な決議方法のほかに、商法が特に厳重な方法を定めた特別決議や特殊な決議があります。会社の基礎的な事項や株主の利益に著しい影響をもたらす決議については、厳重な決議方法が定められています。
すなわち、株主総会の決議には、普通決議、特別決議、特に特定の決議事項につき、特別の要件が定められている特殊の決議があります。

● 普通決議

普通決議とは、法令・定款に別段の定めがある場合を除く決議方法であり、総株主の議決権の過半数を有する株主が出席することにより定足数が満たされ、その議決権の過半数の賛成により成立します(会社法309条1項)。
ただし、定款によって、定足数を低減ないし排除することは可能です。
もっとも、定足数の定めを緩和する定款の定めがある場合でも、役員(取締役、会計参与、監査役)の選任、解任決議(ただし、監査役と累積投票制度(会社法342条)により選任された取締役の解任は除く)については、総株主の議決権の3分の1未満まで定足数を緩和することは許されません(会社法341条)。

● 特別決議

特別決議は、総株主の議決権の過半数又は定款に定める議決権数(ただし、この場合も総株主の議決権の3分の1未満と定めることはできない)を有する株主が出席して、その議決権の3分の2以上にあたる賛成により可決される決議方法です(定款により、さらに要件を加重したり、一定の数以上の株主の賛成を要件とすることも可能)。
特別決議は、定款変更、資本減少、事業譲渡、事後設立、株式交換・株式移転、会社の分割、解散、合併、会社の継続、株式の併合など会社の基礎的な事項・態様の変更や、譲渡制限株式の自己株式買受、株式譲渡制限をしている会社の自己株式の処分、特定の者からの自己株式買受、第三者に対する新株・新株予約権等の有利発行など一部の株主のみが利益を受ける可能性の高い事項、あるいは監査役および累積投票制度により選任された取締役の解任、取締役・会計参与・監査役・執行役および会計監査人の責任の一部の免除など、役員に関する重要事項が対象とされています(会社法309条2項)。
会社法が特別決議によることを定めている事項については、多くの場合、招集通知には議題だけではなく、議案の概要も記載することが必要とされています(会社法規63条1項7号)。

● 特殊の決議

特殊の決議には、総株主の頭数の過半数(これを上回る割合を定款で定めることも可能)で、かつ総株主の議決権の3分の2以上の賛成(これを上回る割合を定款で定めることも可能)が必要な株式譲渡制限のための定款の変更、合併による消滅会社による合併契約の承認(会社法309条3項)、総株主の頭数の過半数(これを上回る割合を定款で定めることも可能)で、総株主の議決権の4分の3以上の賛成(これを上回る割合を定款で定めることも可能)を要するとされる議決権につき株主平等の原則と異なる定款の定めの制定(会社法309条4項)があります。

 (弁護士 緒方義行 http://www.fuso-godo.jp/