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資金調達における種類株式の有効利用(2)

投稿日: カテゴリー 税務トピックス

皆さん、こんにちは!公認会計士の富田です。
今回は、前回に引き続き資金調達における種類株式の有効利用について、一例をご紹介しましょう。

資金調達における種類株式の有効利用(2)

二つの会社が、ジョイント・ベンチャー(JV)で一つの事業を立ち上げようとする場合、その事業に対して、各社が異なる事業戦略上の位置付けを持っている場合には、それぞれが普通株式を出資に応じて保有するのではなく、種類株式を使ってそれぞれの意向にあったスキームをとることが可能になります。

 例えば、X社はJVを今後のコア事業として考えており、長期的にその事業を成長させるためにパートナーの協力を必要としているとします。一方、Y社はJV事業からは短期でも良いので利益を得てリスク負担を少なく抑えたいと考えていたとしましょう。
 
 このような場合には、X社がJVの普通株式を引き受けて議決権の過半数を保有、一方でY社は優先配当権と残余財産優先分配権がある議決権付優先株式を引き受け、一定の経営参加権を得ながら、X社に優先して利益を確保するとともにリスクも低減します。X社は、JVの経営権を得ることになるため、自社の経営戦略に従って、JVを運営していくことができるのです。
 
 JVを共同出資で運営する場合の株主相互の合意事項については、これに違反することがあると、お互いに不測の損害を被ることがあります。そこで、予めこのような合意事項については、種類株式の内容に盛り込むことで、合意事項に反してなされたJVの決議や行為を会社法上無効にすることができます。この場合には、種類株式の内容が登記されることで、善意の第三者が生じる虞も抑えることができます。
 
 最後に、上記のような種類株式の活用方法は、事業は順調に成長しているのですが、借入余力がなくなってしまい、追加の事業資金を調達できない場合や、事業は成長軌道に乗りつつあるのですが、オーナーが会社設立時に拠出した資金が枯渇してしまったようなベンチャービジネスで利用されることが多いようです。
 
 それではまた、富田でした。